一般貨物自動車運送事業の許可に必要な法令試験について
このページでは、一般貨物自動車運送事業の許可に必要な法令試験について解説しています。
一般貨物自動車運送事業の許可を取得するためには法令試験に合格しなければなりません。
申請書類を提出することで、法令試験の受験通知が郵送されます。
法令試験の受験者
許可申請書に試験を受ける予定者の氏名を記載するようになっています。
法人の場合は、常任役員のうちの1人が受験することになります。
個人の場合は事業主本人です。
それ以外の人が受験することはできません。
また、運行管理者の資格とは全くの別物なので、勘違いしないようにしてください。
法令試験の実施時期
申請書を運輸支局に提出した後、「法令試験実施通知書」が申請者に郵送されます。
広島県の場合は、法令試験は原則として隔月に実施され、申請書を受理した月の翌月以降に実施されます。
案内に従って受験しましょう。
試験日当日には、申請者本人であることが確認できる運転免許証かパスポート等を提示しなければならないので、持参するのを忘れないようにしましょう。
また、試験当日には、法令試験実施通知書も持参しなければならないことになっています。当然、筆記用具もです。
法令試験の出題範囲と設問形式
法令試験の出題範囲は、膨大です。 試験時間も50分と短く、難易度はかなり高い試験です。 対策なしでは決して合格できません。 問題数は30問で、合格に必要な正解率は80%です。出題範囲の法令は次のとおりです。
- 貨物自動車運送事業法
- 貨物自動車運送事業法施行規則
- 貨物自動車運送事業輸送安全規則
- 貨物自動車運送事業報告規則
- 自動車事故報告規則
- 道路運送法
- 道路運送車両法
- 道路交通法
- 安全労働基準法
- 自動車運転者の労働時間等の改善のための基準
- 労働安全衛生法
- 私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律
- 下請代金支払遅延等防止法
試験においては、関係法令等の条文が記載された資料が配布されます。
おそらくその資料を見ながら問題を解けば満点が取れるはずです。
しかし、時間が足りません。
事前に法令をすべて頭に入れる必要はありませんが、どの法令にどのような内容が書かれているか、その概要さえ覚えておけば、配布された資料の中から該当箇所を素早く見つけることができ、より正解に近づくことができるんのと思われます。
再試験の実施について
試験の結果、合格点に達しなかった場合、1度だけ再試験を受けることができます。
再試験についても1回目の試験と同様に通知書が送付されますので、その内容に従って試験を受けな刈ればなりません。
2回目の試験で合格できれば、1回目の試験で合格したものと同様に一般貨物自動車運送事業の許可の取得のための資格を得ることができます。
万が一、2回目の試験にも不合格だった場合には、申請は却下処分となります。
または、却下処分となる前に自ら申請の取り下げをします。
通常は、自ら取り下げ、すぐに再挑戦することになると思います。
法令試験の対策、勉強法について
国土交通省のホームページに、「法令試験条文集」が公開されています。
その内容をしっかりと読み込んでおくことが最良の試験対策ではないかと思います。
上で述べたように、すべてを記憶する必要はありません。
どこに何が書いてあったかをある程度覚えておけば、試験当日に配布される資料から答えを見つけやすくなるでしょう。
ただし、国土交通省により公開されている「法令試験条文集」は333ページもあります。
何度も読みこむのは苦痛かもしれませんが、頑張りましょう。
また、事業を行う上で覚えていかなければならない基本的な事柄がありますので、試験対策というだけでなく、事業に役立つというつもりで勉強すればいいかもしれません。