一般貨物自動車運送事業の休憩・睡眠施設の要件
このページでは、一般貨物自動車運送事業の許可を受けるために必要な要件の一つである休憩所・睡眠所の要件について解説しています。
一般貨物自動車運送事業の許可要件は、場所(施設)、資金、人、車両、法令試験等に関わるものがあります。
場所(施設)に関する要件として、営業所、休憩・睡眠施設、車庫に関する規定があり、ここでは、その中の休憩・睡眠施設に関する要件を解説しています。
休憩・睡眠施設の面積要件
休憩・睡眠施設の面積要件としては、次のように規定されています。- 睡眠を与える必要がある乗務員一人当たり2.5平方メートル以上の広さを有すること
そのため、睡眠させないような場合には、特に面積要件はありません。
睡眠施設を設ける場合にのみ、必要人数×2.5平方メートルの広さを確保する必要があります。
そうでない場合は、乗務員全員がくつろげるような椅子又はソファーとテーブルがあれば十分です。
許可申請時には、施設内部及び設置された設備の写真の添付をもって証明することになります。
休憩・睡眠施設と車庫との距離の要件
原則として、営業所又は市車庫に併設されている必要があります。 休憩・睡眠施設がし車庫に併設されていない場合には、その距離が規定以下でなければなりません。使用権限を有していること
使用権原を有していることを証明する書類としては次のようなものが挙げられます。- 建物の登記簿謄本
- 登記されていない場合は、売買契約書、建築確認書、課税証明書等
- 賃貸借契約書
- 所有者による使用承諾書
賃貸契約は1年以上が必要ですが、それに満たない場合でも契約書に自動更新の記載があれば問題ありません。
使用目的が「居住」となっている場合は問題となる可能性があります。
所有者に、運送業の休憩・睡眠施設として使用する承諾を得なければなりません。
関係法令に抵触しないこと
関係法令としては、次のようなものが挙げられます。- 都市計画法
- 農地法
- 建築基準法
- 消防法
都市計画法関連については、判断が難しい場合があるため、県の担当課に確認することが必要です。
市街化調整区域、第1種低層住宅専用地域、第2種低層住宅専用地域、第1種中高層住宅専用地域では、原則として認められません。
土地の登記上の地目が農地の場合は、農地以外の使用は認められません。
どうしてもその土地でなければならないのなら農地転用しなければなりませんが、認められない場合もありますので注意が必要です。
建築基準法や消防法の細かい規定はここでは省きますが、原則として、すべての建築物はそれら法令の基準を満たすものでなければなりません。