一般貨物自動車運送事業許可の要件
このページでは、一般貨物自動車運送事業の許可を取得するために必要な要件について解説しています。
トラック等の自動車を利用して貨物を運送する事業を一般的に運送業といわれていますが、運送業は次のように3種類に区分されています。
- 一般貨物自動車運送事業
- 特定貨物自動車運送事業
- 貨物軽自動車運送事業
にて、解説していますので、こちらをご確認ください。
ここでは、その中の一般貨物自動車運送事業に関する許可要件を解説しています。
一般貨物自動車運送事業の許可受けるために必要な要件は、大きく5つに分類されます。
場所に関する要件
運送業を始めようとするときに必要な施設として、営業所、休憩・睡眠施設、車庫が挙げられます。
場所に関する要件というのは、これらの施設に関する要件です。
満たさなければならい要件とは、これらの施設が設置されている場所、構造が、次のような法令に抵触していないことが必要です。
- 都市計画法
- 建築基準法
- 農地法
- 消防法
- 道路交通法 等
また、休憩・睡眠施設や車庫には面積規定もあり、そのほかにも細かい規則が定められています。
それぞれ詳細は、下記のページをご確認ください。
にて解説していますのでこちらお合わせてご確認ください。
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資金に関する要件
運送業を始めるうえで資金の問題は避けて通れません。
車両数、従業員数等の事業の規模により必要な資金は大きく変わることになります。
トラックはリースなのか、自己所有なのか、営業所や休憩施設は自己所有なのか賃貸なのか、事業を開始するために必要な資金と、事業を継続的に行うための運転資金を見積り、必要な自己資金を確保しなければなりません。
具体的には次の資金を見積り、その総額よりも自己資金が多くなければなりません。
- 人件費(6か月分)
- 燃料費(6か月分)
- 油脂費(6か月分)
- 修繕費(6か月分)
- 車両費(分割の場合は頭金と6か月分、一括払いの場合は取得価格、リースの場合は6か月分のリース料)
- 施設購入・使用料(購入分割払いの場合は頭金と6か月分、一括払いのバ場合は取得価格、賃借の場合は賃借料6か月分)
- 什器・備品費
- 施設賦課税(自動車税、重量税の1年分、自動車取得税)
- 保険料(1年分)
- 登録免許税
- その他(水道光熱費、通信費、宣伝広告費等2か月分)
また、自己資金の確認は、口座の残高証明書を提出することになります。
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人に関する要件
運送業を営んでいく上で必要な人員といえば、まず最初に思い浮かぶのは、運転手です。 事業に使用する自動車の台数分の運転手を確保していること、又は確保予定であることが必要です。 運転手以外にも安全性を向上させるという観点から、だれがどのようなスケジュールで運転するかを管理する「運行管理者」や自動車の整備を行う「整備管理者」が必要です。 運行管理者も整備管理者も一定の資格が必要であり、これらの管理者を用意できなければ運送業の要件を満たすことはできません。にて詳しく解説していますので、そちらも合わせてご確認ください。
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また、事業主および役員全員が次のような欠格要件に該当しないことが要求されます。
- 許可を受けようとする者が、一年以上の懲役又は禁錮の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から五年を経過しない者
- 許可を受けようとする者が、一般貨物自動車運送事業又は特定貨物自動車運送事業の許可の取消しを受け、その取消しの日から五年を経過しない者
- 許可を受けようとする者が営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者である場合において、その法定代理人が上記欠格事由に該当する者
車両に関する要件
車両に関しては、「三輪以上の軽自動車及び二輪の自動車を除く」自動車が5台以上必要になります。
事業用に使用するすべての車両について、申請者の使用権限がなければなりません。
車両の所有者の名義が、社長の個人名義になっている場合は、法人名義に書き換える必要があります。
法令試験
許可申請書を提出してから、役員のうちの1人が法令試験を受験し、合格しなければ許可を受けることはできません。
1人しか受験できないことに注意が必要です。
また、不合格になった場合は、1回だけ再試験の機会があります。
2回とも不合格だった場合は、許可申請を取り下げなければなりません。
そうなると申請はやり直しになり、事業開始までさらに時間がかかってしまうことになり、ビジネスチャンスを逃しかねません。
しっかり試験対策をして臨みましょう。
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